切れる女に手を出すな―封仙娘娘追宝録・奮闘編〈2〉 (富士見ファンタジア文庫)(富士見ファンタジア文庫 ろくごまるに)

宝貝回収物語の短編集第2弾。
折り返しの紹介によると「中華風異世界ファンタジー」らしいけど、中華風なのはイラストだけで中身は「和風異世界ファンタジー」に感じるのは気のせいか。
それはどうてもいいとして、今回の短編集もそれぞれの話の出来がよく、内容も笑える話から衝撃的な話まで幅広くあって面白かった。
相変わらず和穂と殷雷の会話は楽しいし、ゲストもいい味出してるキャラが多くて満足。

(以下、ネタバレありなので反転)

全体的に面白かったけど、気に入ったのは「ごつい男のゆううつ」と「殷雷の最期」かな。
前者は殷雷と鏡粋が和穂をからかう場面や鍼のシーンの反応でかなり笑えて、P.73の殷雷のイラストが妙にツボった。
後者は鈴捷が繰り返し殷雷と和穂に負け続けるコメディ的な話になるのかと思ったら、かなり予想外な展開になって驚き。
つーか、湯飲みの宝貝ってのが激しく気になるんですが。
真面目な会話してる時に、さりげなく冗談的な部分を混ぜる作者のセンスがいいねえ。