The S.O.U.P. (角川文庫)(角川文庫 川端裕人)

The S.O.U.P. (角川文庫)
ハッカーとクラッカーの戦いを描くネットネタ小説。
よく「ネトゲネタ小説」と紹介されてるのを見るけど、あまりネトゲに重点が置かれてるとは感じませんでしたね。
どっちかというと、コンピュータやネットワークが好きな人の方がニヤリとできる描写が多いかと。
自分はまさにそんな人間なので、それっぽいクラッキングの描写やら、アレな過激派ネット原理主義者が企てる陰謀なんかを楽しく読めました。
「リスクテイカー」もそうだったように川端裕人氏の作品らしく、誰かの企てた陰謀に周囲の人物がひきつけられて、やがて収束していくって様子が面白かったです。
ただ、この作品はクライマックスの爆発が少し物足りなく感じましたがね。
あと指輪物語ゲド戦記をネタにした描写が結構あるので、読んでない自分は少し置いてけぼりになる場面が多々あったりとか。