クジラのソラ 01 (富士見ファンタジア文庫)(富士見ファンタジア文庫 瀬尾つかさ)

クジラのソラ 01 (富士見ファンタジア文庫)
デビュー作の「琥珀の心臓」が面白かったので購入。
なんでしょうか、RTSをテーマにしたシチュエーション燃え小説とでも言っておきましょうか。
とりあえずはトーナメント物なので盛り上がりに関しては言わずもがな。
お約束と言えばそれまでだけど、キャラの成長の描写や、それによって壁を乗り越えていく様子がいいですね。
作者があとがきで「初期テーマはスポ根だった」と書いてあるとおり、全体的にノリが熱めなのが好みです。
でもってこの作者独自の味付けは、そこはかとなく漂ってくる結末への悲壮感と、日常描写なんかのゲーム以外のことを省いてスピーディに展開するところかな。
前者は青臭いと感じる部分もあるので好き嫌いがありそうだけど、ステレオタイプで露骨な青臭さじゃないから個人的にはオッケー。
後者も賛否両論ありそうだけど、自分の場合は最初に書いたとおりシチュエーション燃えで楽しんだので問題なしです。
ジャンルも含めて全体的に好きな系統の作品で打ち切られずに、無事に完結までいってほしいなあ。